@article{oai:miyazaki-mu.repo.nii.ac.jp:00001125, author = {中山, 本文 and NAKAYAMA , Motofumi}, issue = {1}, journal = {宮崎公立大学人文学部紀要, Bulletin of Miyazaki Municipal University Faculty of Humanities}, month = {Mar}, note = {Women in Love 以降、明確に作者の関心が変わっている。それは物語に限らず、詩や評論にも共通している。そこには、「個」が断片化してしまっているという作者の思いが反映している。物語のある主人公は“impersonal”な「個」を追究している。また、ある中心人物は自ら“the incomprehensible”の“a manifestation”であるという事実を受け入れ、それを生きることに人間存在の意味を見出している。両者とも「個」の個別性・独自性を認めつつも、そのまなざしは「個」の超越性に向けられている。彼らが口にする“demon”や“the Morning Star”は彼らが求める境地の特質を表象している。彼らには、人は「自分自身」と、「自分でない、あるもの」により成り立っているという信念がある。その「他者性」を容認して生きることに、“the greater life”への糸口を見ていた。“A Propos of Lady Chatterley's Lover” やThe Plumed Serpentで繰り返し強調される“betweenness”や“togetherness”は「個」を超えた世界のメタファーである。作者はそこに人間存在の本質を見ていた。この“betweenness”・“togetherness”は一人称でもない、二人称でもない「第三の存在」を暗示している。これを取り戻すことが出来るかどうかがロレンスの一番の関心事であった。本稿では、「個」の完全性への疑問が、まずWomen in Loveにおいて提示され、更にThe Plumed Serpent のKateにおいて、自らの存在の個別性への疑問という形で一層明瞭に意識されていることを論証し、そして彼女の認識の変化を跡付けることによって作者が晩年辿り着いた境地を明らかにする。}, pages = {121--135}, title = {ロレンスの「個」を超えた世界}, volume = {24}, year = {2017}, yomi = {ナカヤマ, モトフミ} }